コラム

No.2

テレビの時代劇で,よく灰色のふんどしを身に付けた青少年が登場します。あれって,時代考証的にはどうなんでしょうか。どうも長い(5~10m位?)ふんどしを腰にぐるぐる巻きつけて締めているようなんですが,布が貴重だった時代,下着であるふんどしに,そんなに長い布を用いる贅沢が許されたのでしょうか(第一用便が大変そうです)。

もちろん,時代劇といえども完璧な時代考証などできるわけがなく,架空のものかも知れません。しかしながら,江戸時代には「貸し褌屋」という商売もあったそうですから,長いふんどしを気軽にレンタルしていた可能性も否定できません。

まあ何にせよ,きりりと締めた灰色のふんどしを私は格好いいと思いますし,これからも時代劇で使われて行ってほしいと思います

この件に関して,何か情報をおもちの方は,ご教授いただければ幸いです。

2010年7月20日記

No.1

今朝は博多祇園山笠のクライマックス「追い山」でした。

朝早く起きて(というか運良く目覚めて)NHKのBSハイビジョンでその様子を見ることができました。運悪く雨の中のスタートでしたが,途中から止んだようでした。そういえば数年前,実地で見た時も雨の中でした。この時は公園から山を舁く男州の姿を見ただけで,それなりに祭りの熱気は感じたものの今一つ物足りないものを感じていました。

今朝のテレビ中継は,さすが天下のNHKだけあって,櫛田入りをはじめ祭りの熱気が画面からひしひしと伝わってきました。連日の雨の影響かタイムは昨年より落ちていましたが,それでも事故もなく追い山が終えられて何よりでした。参加された舁き手をはじめとする皆さんご苦労様でした。

ところで,山笠といえばトレードマークは水法被と締め込みですが,この締め込みのことを「ふんどし」と呼んだら現地では怒られます。博多の人にとって締め込みは正装であり立派な表着なのです。下着のふんどしと一緒にするな,という訳です。衣の分類学上はまぎれもなく「ふんどし」の一種ではあるわけですが,現地の人たちの「締め込み」に対する思いを大切にしたいものです。

2010年7月15日記