ふんどしの女性向け市場を開拓した業界が次にターゲットにしたのは,子ども向け市場でした。ふんどしの快適さ,健康上の優越性に気付いた女性層,つまりふんどし女子たちが,今度は自分の子どもたちにもふんどしを与えるようになるとの判断があったのでしょう。女性向け商品の開発・販売を行っている経営者自身,ふんどしを愛用する女性であるケースが多く,母親目線から今度は子ども向けを,という発想が出てきたのかも知れません。
本格的に子ども向けのふんどしを市販し始めた老舗は,九州屋というネットショップです。(実際にはさらに先行例があります。)後に紹介しますが,購入者のレビューを読みますと(直接の引用は差しさわりがあるといけないので避けます),子ども向けふんどしを購入した理由は,自分がふんどしを愛用しているので娘にも買ってやった,ふんどしに興味をもった息子にせがまれて,汗かきの息子に何か適当な下着はないかと探して,などさまざまです。男の子によく売れていますが女の子にも売れています。最近のネットショップでの商品展開を見ると,むしろ女の子向け商品の充実ぶりに驚かされます。もう10年もすれば,小学生の何%かは男女を問わずふんどし着用者になるのでは?と思えるほどです。
もちろんふんどし女子のページで述べたように,日本においてふんどしは,一部を除き伝統的に成人男性の伝統的下着であり表着です。女性や子どもは一般にふんどしをすることはありませんでした。男子がふんどしをするようになるのは,一般に数え13歳の年に行われる「ふんどし祝い」と呼ばれる通過儀礼以降のことでした。しかし,繰り返すようですが,ふんどしも文化である以上,時代の趨勢とともに文化変容を起こすことは免れ得ないと私は思います。女性や,男女を問わず子どもたちがふんどしを着用しても構わないのではないでしょうか。現にそうなってきています。
また,最近の商品は,越中,もっこタイプともデザインがかわいらしく,子どもの嗜好をよく理解して作られています。伝統的な白や赤の無地からカラフルなデザイン物まで,選択肢が広がっています。
子ども用ふんどしを販売しているサイトをいくつかご紹介しておきます。(順不同)
ふんどし研究会は,ふんどし家族を応援します。お便りは,読者の広場のページまで。